Category 一般歯科
根管治療時に根管壁が薄くなってしまった、または最悪の場合根管の壁を貫いてしまった

根管治療が失敗する10の理由

理由その7:根管治療時に根管壁が薄くなってしまった、または最悪の場合根管の壁を貫いてしまった

Root Canal Treatment - Root Perforation

根管治療において、歯科医師は常に治療の過程でなんらかのアクシデントと隣合わせであることも隠された真実です。

このアクシデントは治療過程においてのエラーであり、これによりあなたの歯を失う可能性もあります。


ストリッピングは根管治療の際にファイルの操作の段階で、根の湾曲に追従できない場合に、根の歯質が薄くなってしまい裂けてしまいます。一度裂けてしまったら、裂けた部分は骨と接触しているため修復するのは困難です。


穿孔も根の治療の失敗の一つです。これは根管治療を始める前段階で、歯を削って根管に到達するときに生じます。


またファイルなどの器具の操作でも歯の内側から外へ突き出して穿孔する場合もあります。これは歯の基礎となる部分に穴をあけてしまうのでとても修復が困難です。しかしこういったケースに有用な
MTAに代表される修復剤材料もあります。


私達歯科医師はこのような偶発症を招かないように細心の注意を払わなければなりません。

理由その7;根管が閉鎖、石灰化してしまっている。

Root Canal Treatment - Blockage

根の先に病変があり、もし根管が石灰化してしまったために医師が根管の先端まで器具を到達できない場合は根管治療が成功しないことがあります。

これらの自然に閉鎖してることを、私たちは専門用語で石灰化と呼ぶものや、治療行為により医原的に引き起こされるものもあります。もし医師が偶発的に根管内に段差や異物を押し込んで根管を閉鎖させてしまった場合、同様の問題が起こるでしょう。

理由その9:既に歯に微細な亀裂が入っていた場合

Root Canal Treatment - Cracked Tooth

もし私たちが根管治療の始めに歯に亀裂や亀裂のような線を見つけたときは、歯の保存ができないということをお知らせします。

時々、歯を削ったあとに見つかることがあるのでその場合はカメラで撮影して患者様に亀裂がどこに入ってるかお見せすることがあります。

しかしそれ以外のケースでは微細過ぎて見つけることができないこともあります。実際に文献では亀裂は我々歯科医師から見えない程小さくても、細菌は亀裂を伝って歯周組織の中に侵入して結果的に炎症を引き起こすことが報告されています。そしてその亀裂を封鎖することはとても困難です。

根管の処置、そして土台の作製に時間とお金をいくらか費やしてしばらくした後、治療した歯違和感を自覚するか、あるいは無症状のまま経過した後に定期的なレントゲン撮影後に病変として発見されることもあります。

これは根管処置してレントゲン撮影して何も問題ないように見えても根管治療が失敗しうる理由です。

理由その10:とても複雑な解剖学的形態をしている根管

Root Canal Procedure - Canal Anatomy

根管内の解剖学的な形状がとても複雑な場合、根管治療がうまくいかないことがあります。

根管の先端部分が特殊な形状(網状)で存在している場合があり、その場合私達はそこまで掃除をするがとても困難または時として不可能です。

また根管が隠れて2つに分岐していたり、更に3つに分岐してるケースもあり、その場合いかに最新の器具や装置を用いても根管内の清掃しきれないこともあります。

前歯では歯の根が1本で根管も通常1本でなのでとても治療しやすい形態をしていますが、奥歯になるに従い前歯にくらべて歯根の数や根管の数が多くなります。

特に親知らずは全ての歯の中で最も複雑な形態をしているのです。

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