
親知らずの抜歯について
親知らずの抜歯は、親知らずが原因で複雑な外科処置が必要になるほど悪化するような問題が起こる前に検討されるべきでしょう。
親知らずとは?なぜ親知らずが存在するのでしょう?
親知らずとはお口の中で最後方にある歯牙のことを指します。そして他の全ての永久歯が全て生え揃った後に生えてきます。一般的には17歳から25歳の間に生えてくると言われているので「物事の分別がつく年頃」に生えてくる歯とも言われています。
しかし中には青年期を過ぎて70歳代で生えてくる方もいます。
親知らずがあることを不思議に思ったことがありますか?
親知らずは人類の進化の過程と密接に関係しています。大昔、私達の祖先の顎骨は大きく親知らずは食べ物を咀嚼するときに主に使われていました。何千年経た現在の人類の顎は小さく鋭くなっており、親知らずは生えてくるスペースがありません。また現在ではとても幸運に恵まれた方で生まれつき親知らずが無い方もいらっしゃいます。
人類の進化を信じられなくても、現在私達にとっては硬く頑丈な食べ物を噛むこともありませんし、生肉やその他の無加工な食品を食べる必要もなくなってきたのは明らかです。過去この1世紀で人々はパン、シリアルなどの加工食品を咀嚼し、肉類は切っていました。私達の親知らずは軟らかい食べ物を摂取するようになった現代でも生えてきます。しかも時々位置異常を起こして生えてきます。私たちの中の何人かは、既に大人になったときに親知らず成長してくるのです。これは奇妙ではありませんか?この時点ですでに28本の歯が口腔内にあり、通常顎にはさらに4本の歯を収容できません。
親知らずはすべて抜歯した方がいいですか?
もしこのことについて思案中だったり、どうしたらいいかお困りの場合は当院で喜んで対応させていただきますし、解決策をご提案します。
私達はいつもベトナムにいらっしゃる予定の患者様からご予約を頂いており、1日で親知らずを抜歯しています。毎年、何百万人の方々がかかりつけの歯医者さんから親知らずを抜歯するよう勧められています。
しかしそれは必要なのでしょうか?
それではよくある親知らずの発生を理解するために、3通りに場合わけをして考えてみましょう。
親知らずが完全に顔を出していて、なおかつ虫歯もない状況で問題なく機能し清掃が行き届いている状況であれば、抜歯する必要はありません。
部分的に歯茎の下に食い込んでいる状態の親知らずは、親知らずを覆う歯茎の部分に食べ物が挟まって、細菌繁殖の温床になります。それが細菌感染の原因となり、蓄積していくととても不快感のある症状が出始めます。もしこのような症状がありましたら、速やかに抜歯されることをお勧めします。
埋伏智歯といって、歯茎に完全に埋まっている親知らずは自然に食渣の蓄積や細菌が侵入することを防いでいる状態です。
このケースではどうするのが最適でしょうか?
食渣や細菌が蓄積しない状態でも複雑な問題が起こるときがあります。そこには、嚢胞や腫瘍できることや、隣接する歯へのダメージのリスクが存在します。
一方で、埋伏した親知らずを抜歯する際も歯槽骨を削ったり、歯茎をめくる必要がありますので潜在的なリスクがありますが、もし残すことを検討する場合は慎重に考える必要があります。
もし埋伏した親知らずがあり、35歳までに特に何も問題を自覚されなかった場合、前述したリスクは減少しますが、定期的な清掃と定期的にレントゲン撮影を行って親知らずの状態を観察する必要があります。
抜歯の関して今日議論されていることを見ていきましょう。
親知らずの抜歯は一般的な歯科治療の1つです。アメリカだけでも年間1000万本の親知らずが抜歯されています。しかし歯科界ではその必要性についてさまざまな議論がなされています。カナダやアメリカを含め多くの国で、医学的に必要と思われることは多くありません。よって手術を受けたい人々は政府や保険の保障を受ける代わりに、ご自身で費用負担をしてもらいます。
前述のように、特に年齢を考慮し、既往歴を考慮する場合は、全ての人が親知らずを抜歯する必要はありません。35歳以上の場合、親知らずの合併症を経験する可能性は大幅に減少します。もし抜歯することを決断された場合は、できるだけ早く実行することをお勧めします。
年齢とともに、合併症が増えていきますし、顎骨は固くなるために抜歯の際に歯根が顎骨内で折れて残留し易くもなります。そして年齢とともに治癒する速度もだんだん遅延します。他の手術と同様に不快感があるのと、施術から回復するまでの時間を要します。
親知らずの抜歯術は10年前と比べると外科手技が進化しています。
近年の歯科界では低侵襲で施術できる技術がたくさん普及してきました。ピエゾサージェリーや他の小さく切開できる器具のように、患者さんが施術してからなるべく早く回復できるような低侵襲な器具が使われるようになってきました。歯科用のコーンビームCTは外科処置に先立って撮影することで、親知らずの近接する神経や上顎洞の損傷を防ぐだけでなく、外科処置自体のスピードアップを図ることができます。
外科処置において、明確に治療計画の立案が可能になることと合併症を起こすことなく早い回復が望めることは歯科医師、患者様双方にとって重要です。感染のリスクがある、または隣の歯に影響を及ぼしている、そして歯磨きが困難な場合は親知らずの抜歯が必要になるでしょう。
悪臭を放っている場合、嚢胞や腫瘍ができた場合、矯正治療を行う場合もまた抜歯をしなければいけないケースもあります。抜歯は急性の炎症症状がある時には行うことができません。
また、もし70歳くらいに親知らずの抜歯をしなければならなくなった場合は若いときよりもとても治癒が遅いですし、膿瘍形成するまで抜歯をしなかった場合もまた、治癒するのが難しいです。
しかし親知らずを抜歯しようかどうしようか、いつも皆さんが悩むことだと思います。もし親知らずのことで疑問や不安なことがありましたら、いつでも当院にご相談ください。
